今日、加藤さん(仮称)が引っ越しする。
水曜日に市民会館に行って、市から配られる花を取りに行くというの仕事でご一緒して、そのあと家に帰って私は悲しくてなんだか涙が止まらなかった。
何でこんなことになるのだろう。
年寄りをばかにしとるよねー、さがしに行ったら、年寄りだから入れないとかいうんだよねーっていってた。
もういいお年の一人暮らしの男性の方だ。
とてもまじめで一生懸命だ。
7年前に(あれ?あってるか?)亡なった私の父の姿とどこかがよく似ている気がして、なんか父のことを思い出してしまう。
私の父は、ちょっと小さい感じの男で、加藤さんよりもう少しだけ太目だった。
まじめでとにかく一生懸命。どこか不器用で、それが相手が本当に喜ぶことじゃなくて、はずれ、でもなんか自分がよかれと思うことを一生懸命やってる。
加藤さん(仮称)は、子供さんはもう独立されて、それぞれご家族をお持ちだそうだ。
おくさまは、ある素晴らしいステージに出るお仕事をされていて、拠点が京都だそうで、こちらに来られることはないそうだ。
加藤さんのお母様は去年亡くなられた。
奥様のお母様はまだお元気で、加藤さんがちょっと行ってみることができるぐらいの距離にお住まいとのこと。
ずっと、区のごみの仕事、花植えの仕事などにボランティアでお世話になっている。特に、親しくなったのは私が区の環境委員になった時だ。
私の前年に彼が環境委員で、わたしはその仕事を引き継いだ。
朝日区には42か所ごみ置き場がある。
ごみを出す日にち以外に出されたごみはどうなっているのかご存じだろうか。
ほっとくとずっとそのまま放置だ。
市は日にちではなかったりするものは置いていく。
中味が分別されていないものは、シールを貼って置いていく。
私自身がいつも置いているごみ置き場は、この地域の人たちが、ごみ当番と言って、順番に当番に行き、分別してないものは、袋を開けて一つずつ分別したり、違う日に出されたものは、日にちまで違うところに置いておいて、当番の人が当日にごみ置き場に出す。
おかげで、ほどほどいつもきれいだ。
小牧駅北にひどいところがある。ごみ置き場が目立ちやすくて、駅の裏で、目立つけれども、そうはいっても駅裏で少し見えにくいところもあってか、よそから持ってくる人もあって、管理をしっかりしないと、あっという間にひどいことになってしまう。
加藤さん(仮称)はずっと、環境委員の仕事が終わっても、二週間に一度の燃やすごみ、つまり、赤袋の日の前の日に、各42か所の残ったごみを赤い袋に入れてととのえる仕事をボランティアでやってくれていた。
こんなこと、ボランティアで誰がやってくれるのか、私が環境委員の時、一緒に回ると言ったら、いいよ、やっとくからといってくれた。
今年度はまた、加藤さんが環境委員をやってくれている。
2月のある日の出来事。
駅裏の、そのごみ置き場があまりにひどくて、どうするって、加藤さんに電話した。
すると、加藤さんは、言った。
そのごみを置く地域の人から、
あなたがそうやって、さっさとごみを片付けてしまうから、地域の片付ける担当の人がサボってやらなくなるんだ、と、怒られたらしい。
やれないんだ。といいつつ、
珍しく、彼は怒っていた。
誰が、そんなこというのか。
でも、そこのごみをどうするか。
以前に、市役所の人が、ごみの、不法に出される方あったら、連絡してください、自分たちが言いに行きますからと聞いていたので、
市に電話したら行きますと言っていた。
その日の写真があった。
この地域の人なら、わかると思うけど、土曜日にこの姿は違うよね。
きれいさっぱり、ないはずだよね。
でも、次の日、見たら、ごみはそのままだった。
月曜日になって、また、市に電話をかけたら、見には行きました、といった。
片付けるのは自分たちじゃないからどうのこうの。
そのうち、収集の人が取るだったか、環境センターがやるだったかとか言って、忘れたけど、すぐじゃないらしい。
とにかく、早くやってもらわないと、どんどんよそからごみが増える。
すぐに、ということだったら、区長さんを通して書類を出してください。そうすれば、すぐ取りに行ってくれという要請ができます。要請って。
えー、そんなこと言うから、区長も仕事が増えて、やり手がなくなるんだよ。
それでも、なんとかしてと言ってると、あ、印鑑は環境委員さんでもいいです。
じゃあ、加藤さんに印もらって書類出せばいいということね。
え、そうなの?それ、私が環境委員の時に教えておいてよ。いつも区長にやってと言ってたし。
あなたが、見たなら、あなたの権限で撤去の要請してよ、市役所の人でしょ、といいたい。
で、
FAXで送ってもらった臨時収集要請の書類を持って、行ったら、加藤さんはもう、そこの大量のごみを自分の車に乗せて、シルバー人材センターのところの、資源ごみ回収センターに運んでいた。
腹立ってたけど、やっぱりやってくれてる。
回収センターに行ってみたら、そこで一生懸命分別していた。
残りを一緒になって手伝った。回収センターの人はとても親切だ。
現場に残されたごみは次の日、赤袋なので、僕が袋にまとめておくから、そうすると、市が持っていくよと言っていた。
写真は資源ごみ回収センターで分けてるところ。
そこのシルバーさんも手伝ってくれた。
この写真を公開できるとは思ってなかった。
ちょっとうれしい。うれしい話じゃないけど。
←加藤さん(仮称)の手
市長さんに伝えたいけど。
以前に、加藤さんが、ここは市長さんが住んでいるからと言って、彼は特にその周りのごみをいつも念入りにきれいにしていた。
市長さんは、最近引っ越されたのではという噂を聞いたので、今は朝日区にいらっしゃらないかもしれないけど。
山下市長、そんなまじめで、こっそり周りをきれいにしてくれている市民がいることをご存じないですよね。
知らなかったけれど、
加藤さんは今のマンション、家賃が払えないから、負けてくれないかと交渉に行ったらしい。
答えはNO
払えなくなった理由については今のところ聞いてないので自分の憶測でしかないけれど、年金で暮らせなくなってしまった、今の行政の問題がそこにありはしないか。
言ってたことには、シルバー人材センターの仕事は市のセンターでは自給840円で、仕事をやっていたらしい。
でも、県のシルバー人材センターも同じ場所のそこにあって、そこは仕事の時間単位の支払いが1200いくららしい。
彼が人材派遣だから、といろいろ説明してくれたけど意味が分からないところもあって正確ではないけれど、要は、マージンを取る県のセンターが力を伸ばしてきて、1200いくらのお金を請求するので、それは高くてお客さんが依頼しなくなって、ということで、仕事がどんどん減って、自分の仕事も減ってしまったということらしい。
お役所はやり方を指示したりするから、マージンが要るということらしい。
高くなって、市民も依頼しにくいということのようだ。
自分が交渉して取ってきた、いろいろの継続的な仕事もほかに取られてしまって、市のシルバー人材センターができなくなったらしい。
県も財政が苦しいのかもしれないけど、そこで儲けるのですか?
水曜日には、さらに追い打ちをかけるような話を聞いた。
実は昨日、という話で、
水曜日の前日にたった紙切れ一枚で、市民会館などのホールの仕事も解雇になったらしい。
以前、彼は、よく、今から市民会館とか言って、イベントがあったりするとその片付けにいっていた。
どこか民間が管理するようになったのか、どういうことで、そうなったのかはわからないけど。
どこまで、生きにくくなるのですか。
ほんのちょっとの、何かよく考えて行わなかった何か、からひずみが起こって、そこから、弱いところに致命的なダメージが起きてしまう。
何が、足りないのか。
やっぱり、愛なのか。
愛のある、行政をお願いしたい。
愛のある行政とは何なのだろうか。
昨日、花植えの会が無事終わって、加藤さんの引っ越しをみなさんに発表した。
みんな驚きだった。
引っ越してからもこの会に呼んいいですか、という呼びかけにはみなさんもちろんOKだった。
お疲れ様と別れた時、
少し痩せたんじゃないの、と言えなかった、その後姿がさみしそうで、妙に印象に残った。
でも、きっと彼は強く生きていける。そんな、やわじゃないから。ずっと、ずっと、強く生きてきたし。
弱いところに、民主主義で目を向けられていかない弱いところに、積極的に手を差し伸べてくれるのが、行政じゃないのですか?
私には何が、できるのだろうか。
もう少し、早く行ってくれれば、家さがしや何かも手伝えたかも。
これからの事を考えよう。
今、私の仕事も少し仕事が増えて、木を使って作成する仕事などもあるので仕事頼もうかな。
がんばって、フラワーエッセンスやファイルで稼いで、仕事、少しづつ依頼するよ。
あと、思いつきだけど、8日のにぎわいフェスティバルの私の出店のどこか隅に加藤さんへという箱を置こうかな。
もしも、できたら、このサイトを見た人で、余裕があれば、ちょっとでいいから、加藤さんに、
ひっこし祝いのちょっとの寄付と、励ましのお便りメッセージとか入れてもらえないかな。
サイト見てくれる人、あるかな。
長くなってしまいました。
読んでくれてありがとう。
にぎわいフェスティバルの準備をしなければならないのに、
思わず作文に、日曜日を1日かけてしまった。
090-2575-3153
mihonis34@gmail.com